舞子さんを描く対象にするまでは、人物画の制作は主に一般的な女性が対象でした。

またその際、対象を描く狙いは何なのか十分納得できずに、模索しながら制作していたと思います。

作品№1の作者のコメントと重複しますが、2009年に山形市内の老舗料亭で食事をしながら舞子さんの舞を見られる機会がありました。

山形市に舞子さんが復活して十数年の頃です。

この時、間近で舞妓さんの舞いを観て、自分の求めていた人物画の対象がこれだ!と直感しました。

華麗な着物、日本髪の形状と錺(かんざし)、優雅な舞、和室、襖、和楽…の調和がそこにあったからです。

また、それらは世界に誇れる日本の伝統文化の集合体でもありました。早速、舞子さん方を統括しているN様とコンタクトを取り、個人的にモデルとして描かせてもらうようになりました。

以来、大作はほとんど舞子(舞妓・舞娘)さんを中心に制作しています。