私は、好きな色はと問われたら、絵画制作と絡めると、「赤、青、黒」と答えるだろう。 私は、明色や中間色を好む優しい人ではない。平和で純真な白色を好む清い性格でもない。上品な紫色が似合うセンスはない。安定した緑色の精神ではない。  赤の色彩感情は(情熱・愛・血・興奮・戦い・残虐…)、青は(冷静・知的・正義・誠実・静寂・寒冷・…)、黒は(暗黒・死・絶望・恐怖・厳粛・絶対・無限・深淵・後退・不安…)だろうか?  この中でも特に「黒」に惹かれる。黒の使い方で、絵に存在感・重厚さ・深さ・神秘・威厳…が出てくるからです。 昔、プラド美術館でゴヤの黒い絵を見て、感動のあまり体がぞくぞくして、しばらくその場を動けなかった記憶があります。