私は信心深くない方の人間だと思います。どちらかというと唯物主義か実存主義?

若い頃の話になりますが、渓流釣りにはまり、奥深い渓川を夜明けから夕方まで、よく一人で彷徨ったときがありました。

ある日のこと、全山紅葉で葉がちらほらと散り始めている奥深い渓川で、幾匹かの婚姻色に輝くイワナを手にしたとき、あまりの自然の美しさに、えもいわれぬ深い感動に陥ったときがありました。神という存在がすぐ傍にはっきりと感じられ、打ち消しても、打ち消しても現れるのでした。

しかし、この時期は禁漁なので、罪悪感が強くなり行かなくなりました。釣り方もテンカラ釣のリリースに変わりました。

現在、その頃の膝の酷使や怪我が原因で、左右とも人工膝関節になってしまい支障をきたしています。でも、神を身近に感じたい願望はあり、もし膝が回復すれば、禁漁でない時期にまた行きたいと強く思っています。